介護現場で高齢者の心のケアとして、さまざまなセラピーが取り入れられています。「アロマセラピー」もその中の1つで、植物から抽出した精油を使ってマッサージをしたり、心地よい香りでリラックス効果を高めたりすることができます。精油の種類によっては、安眠効果や認知症を予防する効果など、高齢者のケアに最適なものもあるようです。市販の精油を使えば誰でも簡単に安易にアロマセラピーを行えますが、アロマの種類や使い方を十分に理解していないとアレルギー症状を起こしたり、皮膚トラブルを引き起こしたりする恐れがあるので、しっかりと研修を受けることをおすすめします。
女性の高齢者に対しては「メイクセラピー」を行うと良いでしょう。メイクは女性にとって大切な身だしなみなので、きれいにメイクすることで自己評価が高まり、意欲が出てきてコミュニケーションも積極的に行えるようになります。また、メイクをする際にフェイシャルマッサージを行うことで、リラックス効果も期待できます。
動物型のロボットを使った「ロボットセラピー」も介護現場で導入されています。動物と触れ合うことで心をケアする「アニマルセラピー」と同じように、ストレスの軽減や精神的な安定を期待できます。また、ロボットということで感染症の心配もありませんし、衛生面でも安心です。それに人や動物だと相性の問題も出てきますが、人工知能を搭載したロボットなら相手に合わせて対応してくれます。